第1弾の基本セットである『アンドールの伝説(改訂版)』のプレイが終了しました!
敵の討伐、金貨の獲得そしてキャラ強化…これらをボドゲに落とし込んだ協力型冒険PRG。ユニークなシステムの搭載により「城の防衛」と「目的の達成」これらを両立するための知略を巡らす必要があり、とても楽しかったです!
この記事では、”実際のプレイデータ“、評価”、そして”プレイの感想”を共有したいと思います!

ぼどわん(当サイトの運営者)
- 一般企業勤めの20代後半
- 協力系ボードゲーム、謎解き大好き!
- 負けず嫌いなので対戦系はほどほどに…(笑)
- 100種類以上のアナログゲームを保有、順次紹介!
アンドールの伝説の紹介記事、遊び方に関してはコチラから!
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【ボドゲ紹介】「アンドールの伝説」シリーズ徹底解説
今回紹介するゲームは【アンドールの伝説】です! アンドールの伝説は次々にシナリオを進めていくキャンペーン型の協力RPG系ボードゲームになります。毎プレイの中で敵の討伐、ゴールドの獲得、キャラクターの強 ...
Contents
実際のプレイデータと評価

まずは、実際のプレイデータと評価を記載していきますね!
全シナリオ+外伝完走で計23回プレイ
2人プレイでアンドールの伝説を進め、全シナリオ+外伝の完走までは以下の通りになりました!
プレイデータ
- プレイ人数 : 2人
- プレイ時間 : 20時間24分(1プレイ51分程度)
- プレイ回数 : 24回
- プレイ期間 : 約2ヶ月(4月30日~6月29日)
アンドールの伝説(第一弾)はキャンペーン型のボードゲームであり、毎プレイで異なるシナリオに挑戦します。シナリオは全5章の伝説と外伝3つが収録されています。また、一部シナリオにはランダム性が内包されており、複数のクリア条件が存在します。
また、キャラクターも4種存在するので、2人プレイでは1周では全てを楽しみ切れず、キャラを変更して2周プレイしました!

難易度は2種(通常、ライト)あるけど、通常モードのみプレイしたよ!
キャラセットを変更して倍楽しめるのは二人プレイのいいところ!
アンドールの伝説は1プレイ60~90分が目安とされていますが、実際には1プレイ1時間弱で終了しました。
重量級と思いきや、プレイ時間的には中量級に該当しますね。ただ準備の時間はカウントしていないので、ここが少し時間を要するかもしれません。
冒険RPG好きかつ戦略性重視な人にオススメ!
実際にプレイしてみて、『アンドールの伝説(改訂版)』の評価はコチラの通りになります!
プレイ評価
盛り上がり | :4 | |
難易度 | :4 | |
知略 | :5 | |
運要素 | :3 | |
コスパ(ボリューム/時間) | :4 | |
おすすめ度 | :4 |
アンドールの伝説は戦略を組み立ててシナリオクリアを目指す協力型ボドゲなので、トークしながら楽しむことができるので盛り上がること間違いなし。
全体を通じて見ると知略という部分が非常に大きな要素であるのは間違いないですが、個々の選択に対する結果にはダイスという運要素も絡みます。相談して決めたアクションの成否をダイスに委ね、結果を皆で見守るというこのドキドキ感がたまりませんでした。
本作品の価格は約6,000円で、総プレイ回数が20回以上、総プレイ時間が20時間以上なので、コスパは高い部類です。キャンペーン型のボードゲームなので複数遊ばないと完全クリアできないこと、各シナリオにランダム要素が内包されておりリピート性が高いことが楽しみながらプレイを何度もできるポイントでした。また、将来的に遊ぶ場合にもランダム性もあり既プレイがデメリットにならないのも良い点です。
プレイの感想(ネタバレなし)
さて、本ゲームのプレイ感想に移ります。
プレイヤーに委ねられる選択の多さが知略を生む

『アンドールの伝説』には、ゲームを象徴する語り手トラックシステムが搭載されています。
語り手トラック
語り手トラックはプレイ可能な制限時間を示し、AマスからNマスまで存在しNマスに到達すると敗北。
いくつかのマスにはシナリオに対応したイベントが存在し、特定のマスに到達するとイベントが進行。
※基本的に状況が悪化する(怪物の出現等)
語り手トラックは以下のアクションで進行。
・1日の経過
→ 1日最大10時間まで活動が可能で、1アクションにつき1時間経過。つまり1日最大10アクション可能。
・怪物の討伐
→ 怪物撃退時には語り手トラックが1つ進行。
城の防衛をしつつもシナリオの目的を達成する必要がありますが、基本的には「戦闘」「商人」「運搬」などのアクションを取るためにマップを「移動」しなければなりません。ですがマップは広大で、端から端まで移動するのに約2日掛かります。なので、現在の取るべきタスクに優先順位をつけ、不確定な未来にも対応できるような最小限の移動が求められます。
また、面白いのが“怪物の討伐に1日消費する”こと。移動も効率的に進める必要がある上に、城に害をなす怪物の撃破も最低限に留める必要があります。さらに金貨を稼ぐ手段はやはり怪物の撃破なのでキャラクター強化にもが変わってきます。
つまり、語り手トラックの猶予を常に伺い、戦略から1つ1つのアクションに至るまで無駄なく行動することが必要なのです。それでもダイスや、不明瞭なイベント発生などの運要素も待ち構えているので、これらを乗り越え上手く進められた時の達成感は尋常でないほど味わうことができます!
役割分担がシナリオクリアの肝

『アンドールの伝説』は協力型ボードゲームであり、シナリオクリアのためには役割分担が必須になります!
基本的にクリア条件は制限時間内に「城の防衛ができていること」と「シナリオ特有のミッション」の両立です。このためには、例えばAさんは怪物の撃退メイン、Bさんは農民の確保や運搬メインなどのように役割分担をすることが多く、一緒のエリアにいることが少ないです。この方が移動に割く時間を節約できたりします。
お互いが役割を持ち、状況の変化にも臨機応変に対応しながら、協力してシナリオクリアを目指す、これぞ協力型の醍醐味ですね。片方に頼りきり…ではクリアできない難易度になってます。
終盤には集結して共通の目的を果たす!
『アンドールの伝説』の面白さは、シナリオ終盤の共同プレイにもあります。
本作は役割分担をし互いにすべきことを果たすことが重要と伝えましたが、シナリオ終盤はこの限りではありません。
シナリオ終盤には強敵が出現することもあります。また、アンドールの伝説には共同攻撃なんてアクションもあり、これは互いの攻撃力とダイスによる追加攻撃力を合わせた合計値で戦闘を行うというもの。つまり、役割分担していたプレイヤーが最後はマップの1点に集結し、手に汗握る戦いを繰り広げます。
本作のラストである伝説5のシナリオ、いにしえの竜との戦いは絶望感やドキドキが入り乱れ、なんとか討伐に成功した時には相当な安堵感を味わいました。
アンドールの伝説は常にプレイヤー全員の思考を擦り合わせながら一体となって遊べる素晴らしい協力型ボードゲームでしたね!
プレイの感想(ネタバレあり)
ここからは、コンテンツにもう少し足を突っ込んだ感想を記載していきます!
職業


アンドールの伝説には使用可能な職業が4種存在します。2周プレイしたのみだと、4種の職業間で明らかな優劣はなくかなりバランスの取れた設定だと思いました。
使用可能な職業
- 戦士:井戸で意志力5回復
- 射手:隣接敵に攻撃可能(装備「弓」の効果)
- 魔術師:振ったサイコロを反転できる
- ドワーフ:特定の商人でゴールド1につき攻撃力1UP
ただ、中でも魔術師の使い勝手は良いと思いました。触れるダイスは1つのみだが反転できるので4以上確定、魔界ダイスなら10以上確定し戦闘時のダメージが高い数値で安定する。加えて、他の職業では意志力に応じて振れるダイス数が変化するが、魔術師はダイス数の少なさが能力により不利に働かないので、意志力を使用するアクションがやり放題。
魔術師+魔界ダイスのセットは凶悪なので、ルーン集めを魔術師に任せてマップを移動する役割を任せて、序盤は射手を強化して余分な移動無しで怪物を隣接攻撃でバシバシ討伐するのが強そうです。

「ドワーフ+射手」と「戦士+魔術師」の組で2周したよ!「射手+魔術師」なら伝説1〜5ノーミスクリアできたかも!
ただ、どれを選んでも弱すぎるなんてことはないので好きな職業選ぶのか良いと思います!
シナリオ
次にシナリオに足を踏み入れていきます。
本作で収録のメインシナリオは伝説1~伝説5の5種です。
伝説1:勇者たちの到来
伝説2:王を救うために
伝説3:闇は舞い降りた
伝説4:宝石でいっぱいの廃鉱
伝説5:竜の逆鱗
運要素が強く絡んできて、非常に印象的だったのは伝説3と伝説5でした。
伝説3:闇は舞い降りた

1周目で初敗北を喫したのが伝説3のシナリオでした。
この伝説3のシナリオではランダム要素として、魔術師のランダムイベント(事前に4枚のうち1枚チョイス)と怪物カードのランダムチョイス(敵の初期配置にランダム要素)があります。
同一のシナリオでもランダム要素が存在するのは周回のモチベーションを失わずに遊べて良いですね!本作は2周プレイしましたが、それでも飽きずに進められたのは、職業による攻略の違いだけでなく、ランダム要素はあり決して起こり得ることが同様ではないという新鮮さがあったからです。
ただ…欠点もあります。今回はその欠点の部分が初敗北をアシストしてきました(笑)
ランダムチョイスされるイベント、カードは決して難易度の粒感が揃ってはいません。なので、高難易度のカードのみアンラッキーにも選択してしまうと、非常に凶悪な難易度に変化します。ここでいうと怪物カードのチョイスが難易度の変化を握る要素になっていました。
他にも魔術師のランダムイベントは4枚中2枚が高難易度にあたるカードです。内1枚は完全に初見殺しのカードとなっています。
この初見殺しカードはキャラクターの攻撃力に比例して難易度が上がるイベントとなっており、全員が攻撃力マシマシで挑むと攻略不可能なレベルになります。3人以上のプレイだと全員が攻撃力を上げることは少ないと思いますが、2人プレイだと両者共に強化して…があり得るのでこのパターンで敗北しました。片方が運搬係、片方は戦闘係と役割分担することでこのイベントは非常に簡単にクリアできますね。

見事にこのカードを引いて記念すべき初敗北を経験したよ(泣)
伝説5:竜の逆鱗

外伝を除けば、収録されている5種シナリオの最後「伝説5:竜の逆鱗」。
ここではラスボスであるいにしえの竜「タロク」との国の存亡をかけた戦いが繰り広げられます。
「タロク」はいやらしく強力な敵でした。序盤から中盤にかけ、怪物の超強力なバフや拠点の破壊、マップの移動など超面倒。終盤に、いざタロク自身との戦いまで漕ぎ着けても、実質ライフが5つあり、ダイスのゾロ目の確率が高いため圧倒的な攻撃力を繰り出してくるなど、非常に厄介で戦闘が長引くことによる制限時間との戦いになります。
ラスボスである「タロク」が強敵なのは許せます。
ただ、最大の敵は初期配置を決める運命の怪物カードといっても過言ではありません。
伝説3でもそうでしたが、本作の難易度を決める要素は「怪物カードの引き」です。
伝説5シナリオの時系列は、既に怪物たちに城を占拠された後。詳しくは伝説4と5の間の外伝をプレイすれば内容的には繋がります。
そのため序盤の行動は、まず城の解放(城にいる怪物の全滅)。ここで城を占拠する怪物を決めるのが実質「怪物カード」になります。ここでトロールという序盤では倒せない怪物を引いたが最後。トロールを倒せるスタッツへ成長するまでに、タロクのバフを受けて最強になり、城の解放に手間取ってる間に他の怪物達が城に押し寄せ、気づけば怪物の殲滅のためには語り手トラックのリミットを超えるというコンボで敗北します。
伝説5のシナリオは、1周目/2周目のプレイでそれぞれ1度ずつ敗北してますが、結局は怪物カードの引きがクリアの成否にかなり左右したポイントでした。

恐ろしい探索運とダイス運でアイテムフルドーピングして上手くいけば倒せるかも…?でも「タロク」との戦いが厳しくなるね。
シナリオ全体を通じて…
ゲームの本質を理解し、あらゆる選択肢に対処できるような先読み力を持ち合わせている人であれば、ランダム要素による不利を受けても一周目のプレイでも突破できるのかは興味がある部分でした。基本的には一周目のプレイではランダム要素によってシナリオの成否に影響を受けるでしょうね~。
ただ確実に1周目より2周目の方が上手に立ち回ることができ、余裕を持ってクリアできるケースが増えました。特に意志力を消費した追加アクションは積極的に利用することで幅が広がるというのに気づくことができました。戦闘と防衛のバランスを始めとして、細かい部分での戦術が繊細なボードゲームでしたね!
本作品はプレイする上では物語の設定等はあくまでシナリオに繋がる導入ですが、Webページ等を見ると結構深い物語が描かれています。外伝等も併せてシナリオに興味を持って取り組むと、さらに没入感を味わいながら楽しむことができるかもしれませんね!
プレイの中では苦しめられた、ランダム要素を含むキャンペーン型ボードゲームでしたが、リピート性の高さを非常に感じる作品となっていました。数か月後、数年後にまたプレイしたくなった時も初めてと同じ気持ちでプレイできる気がします。
まとめ
様々要素が盛り込まれた協力型冒険RPG系ボードゲーム。1プレイは60分弱の中量級カテゴリで、複数シナリオ収録+ランダム要素内包のリピート性の高い作品となっていました。物語の続きや外伝を楽しめる独立拡張、拡張セットが存在するので、是非プレイしてみてくださいね!