リアル脱出ゲームを全国に展開するSCRAPのオンライン謎解きキット『予知夢探偵~小御門華の未発生事件ファイル~』のプレイが終了しました!
【ネタバレOK作品】ということで、最後にネタバレを交えて感想を共有します!
本作品は“SCRAP×バンダイナムコ”のコラボ作品。コンテンツはSCRAP、ゲームプラットフォームはバンダイナムコが制作しており、従来のSCRAP作品とは異なる「ELMIRAIVE(エルミライブ)360」の技術を利用した360°ビューの探索パートが特徴的な謎解き作品になっています。
タイトルから推察できる通り、予知夢能力を持つ主人公「小御門華」が遺産相続に揉める大沢一家に巻き起こる事件を予知し、大沢一家が集結する人里離れた山荘に赴き、能力を活用しながら事件を食い止める物語です。探偵の仕事なので、小謎パートもありつつ、各登場人物の動きを把握し、犯人を特定する謎解きも存在します。作中では、①ストーリーパート、②探索パート、③謎解きパートが織り交ざり、事件を未然に防ぎ事件を収めることを目指します。
本作の謎解き、推理共に難易度は初~中級者向け。物語要素の比重は大きく、探索パートも存在するので、ボリュームは約3~5時間と多め。また、マルチエンディングを採用しており、複数のBAD ENDとHAPPY ENDが存在します。ここでは、深い洞察を必要とし、何かの要素を見落としているとBADENDに直行するやりごたえのあるオンライン謎解き作品に仕上がっています。特に、個人的に推したいポイントは価格。SCRAP作品では珍しい2,000円という安価な価格帯であり、ボリュームを考慮するとコスパも魅力的であるため、SCRAP作品が好きな方にはオススメしたいです。
予知夢の能力をもつ探偵「小御門華」は寝ている間に
「夢のお告げ(謎)」を書きだすことができる。お告げは、殺人事件が迫っている兆しであり、
事件解決への手がかりだ。今朝の予知夢は人里離れた山荘の名前を指していた。
殺人事件が起こるのならば、未然に防ぐのが探偵の役目。
あなたは助手となって華と謎を解き明かし、
【公式】予知夢探偵~小御門華の未発生事件ファイル~
事件を解決へと導くことができるだろうか。
さて、”実際のプレイデータ“、評価”、そして”プレイの感想”を共有したいと思います!

ぼどわん(当サイトの運営者)
- 一般企業勤めの20代後半
- 協力系ボードゲーム、謎解き大好き!
- 負けず嫌いなので対戦系はほどほどに…(笑)
- 100種類以上のアナログゲームを保有、順次紹介!
Contents
実際のプレイデータと評価
本作品はSCRAPの『予知夢探偵~小御門華の未発生事件ファイル~』という謎解きキットになります。
本作はPCを利用して遊ぶ、完全オンライン型の謎解き作品です。手元でキットや物理コンポーネントを使用することはなく、専用のゲームシステムのみで完結する構成になっています。
推奨プレイ人数は1〜2人。基本的には全員が同じ画面を確認できる環境でないと情報共有が難しく、大人数でのプレイにはあまり向いていません。複数人で遊ぶ場合は画面共有を行うか、各自がキットを購入して並行プレイする形が無難です。プレイ目安時間は3~5時間と長めですが、セーブ機能が存在するため、区切りの良い所で分けてプレイすることが可能です。
そんな『予知夢探偵』をクリアしたので、共有します!

| メーカー | SCRAP |
| 作品名 | 予知夢探偵~小御門華の未発生事件ファイル~ |
| ジャンル | オンライン謎解き、キット |
| 発売日 | 2024年1月25日~ |
| メーカー価格 | Web版:2,00円(2026/6現在) |
| 推奨人数 | 1人 |
| 目安時間 | 約3~5時間(公式) |
| 商品リンク | ー |
プレイデータ(人数、時間)
今回の謎解きはSCRAP謎解き経験者1人でプレイしました!
(私:謎解き初心者卒業レベル)
本作の目安時間は約3~5時間でしたが、公式の目安時間を大幅に超過し約6時間でクリアしました。
プレイ詳細
- プレイ人数:2人
- プレイ時間:370分(計6時間10分)
1日目:89分
2日目:44分
3日目①:27分(BADEND①)
3日目②:39分(BADEND②)
最初から:171分(クリア) - 場所 :自宅(オフライン)
本作品の個人的評価
本作品の評価は以下の通りになります!
謎解きの評価
| 難易度 | :2 | やや簡単 |
| 時間制限 | :1 | 時間制限なし |
| 面白さ | :3 | |
| ボリューム | :3 | 謎解き約15問 |
| 価格 | :4 | 普通 |
| おすすめ度 | :3 |
本作の謎解き、推理難易度は共に「やや簡単」です。
基本的に謎解き要素に関しては経験者であれば苦なく突破できるレベルで、出題される謎解きの傾向もやや類似した方向性に感じました。一方、探偵らしく推理要素に関しては謎解きよりは癖があるかなという感覚で、こちらの方が僅かに難易度高めに感じます。ただ、総じて難易度は低めなので、初心者層でも十分楽しんでプレイできる内容でした。
本作の謎解き要素は約15問と標準的なボリュームです。一方、謎解き以外の要素も含めれば、探索あり、マルチエンディング搭載によるルート回収要素あり、隠し謎解きありと出来ることは多く、作品のボリュームは非常に多いです。
※上記評価欄では純粋に謎解き量としての評価を記載しています。
SCRAP作品には珍しく、価格は2,000円(税込)と比較的手の届きやすい謎解き作品であり、謎解き有り・推理有り・物語有りで価格以上の満足度を感じる作品で、コストパフォーマンスは高めに感じました。
【おすすめ度:3】とした理由は、良い点として価格以上に満足度の得られる謎解き作品であること、悪い点として探索パートのマンネリ感、謎解き要素の変化のなさが挙げられます。
本作品は…
・初心者向け謎解き
・物語系+探索/推理要素のある謎解き
・バンダイナムコとのコラボで360°探索技術導入
プレイの感想(ネタバレ抜き)
まずは本作品の非ネタバレ部分の感想を述べます。
“エルミライブ360”技術による360°視点の探索


本作品は「SCRAP×バンダイナムコ」のコラボ作品であり、「ELMIRAIVE(エルミライブ)360」と呼ばれる技術を採用しています。
本作では探索要素が用意されており、手帳に記されたマップから目的の場所へ移動しながら物語を進めていきます。各エリアでは、クリック&ドラッグによって360°自由に視点を動かすことができ、部屋の隅々まで調べながら事件の手掛かりや物語に必要な情報を探していきます。
さらに、本作には隠し謎解きも用意されており、「こんなところに?」と思うような意外な場所にヒントや謎が隠されています。そのため、360°視点での探索システムが単なる演出ではなく、ゲーム性にもしっかりと活かされている点が印象的でした。探索好きの方なら、部屋中をくまなく見渡したくなること間違いなしですよ!
短編ミステリー小説が展開する謎解き作品

本作は、短編ミステリー小説を読み進めるような感覚で物語が展開し、その中で探索や謎解きを楽しむ作品です。ストーリーだけでも十分に引き込まれる内容になっており、その物語体験に謎解きが自然に組み込まれています。
謎解きは一般的な「なぞなぞ」のような発想問題だけでなく、ミステリー作品らしい推理要素も用意されています。事件の手掛かりを集めながら「犯人は誰なのか」「真相は何なのか」を考察し、自分なりに推理を巡らせながら物語を楽しめる点が、本作ならではの魅力でした。
謎解きより物語重視の作品
次に、本作品のプレイについてです。
本作品の謎解き難易度は「やや簡単」です。謎解きだけに注目すると、初心者でも遊びやすい作品という印象でした。
本作は探索やストーリーの比重が大きく、謎解きは物語を盛り上げる要素として組み込まれています。そのため、純粋な謎解きのボリュームはそれほど多くありません。登場する謎も、一枚謎のようなシンプルなものが中心で、謎解き本に収録されているような初心者向けの問題が多めでした。一方で、物語の核心に関わる場面では、それまでより少し歯応えのある謎解きが登場しますが、それでも全体としては「やや簡単」と感じる難易度です。
本作はマルチエンディング方式を採用しており、メインルート終盤で待ち受ける最後の謎解きは、本作最大の「大謎」と呼べる内容になっています。中級者以上であれば序盤から終盤まではテンポよく解き進められると思いますが、ラストにはしっかりと考えさせられる謎が用意されており、締めくくりとして十分な手応えを味わうことができました。
プレイ全体を通して感じたのは、「謎解き」よりも「物語」を楽しむ作品だということです。最後まで犯人を予想するのが難しく、物語も想像の斜め上をいく展開が続くため、終始新鮮な気持ちで読み進めることができました。また、マルチエンディングならではの分岐も用意されており、さまざまなルートを試しながら真相に迫っていく過程も、本作ならではの魅力でした。
私自身は謎解き自体はスムーズに解き進められましたが、真のエンディングへ到達するまでにはかなり苦戦しました。探索やストーリーを何度も見返しながらプレイを続け、最終的なクリア時間は約6時間。2,000円という価格を考えると、ここまで長く楽しめる作品は珍しく、コストパフォーマンスは非常に高いと感じました。
一方で、謎解きそのものをメインに期待すると、やや物足りなさを感じる人もいるかもしれません。そのため、本作は歯応えのある謎解きを求める方よりも、ミステリー作品としてストーリーや探索も含めてじっくり楽しみたい方におすすめしたい作品です。

プレイの感想(ネタバレあり)
ここから本作品のネタバレも交えて、物語とゲームシステムについて触れます。
ネタバレを見たくない方はブラウザバックしてくださいね!
予知夢探偵のストーリー要約

本作の主人公は、「予知夢探偵」と呼ばれる小御門華。彼女は眠ることで謎解き仕立ての予知夢を見る能力を持ち、その謎を解くことで未来に起こる事件の手掛かりを得ることができます。しかし、当の本人は謎解きが苦手なため、助手であるプレイヤーが謎を解き明かし、小御門華と二人三脚で事件の解決に挑みます。
物語は、小御門華が「安曇野」「まやかし」という2つのキーワードが現れる予知夢を見たことから始まります。調査の結果、その予知夢が長野県・安曇野にある「まやかし荘」を示していることが判明し、一行は現地へ向かうことになります。
まやかし荘では、大人気小説家・大沢宗一郎の遺産相続を巡り、娘の大沢純玲、妹の葉山裕子、その夫であり宗一郎を作家として見出した葉山久雄、甥の大沢和俊、まやかし荘の管理人・菅山仁一、そして愛人との間に生まれた小日向月など、宗一郎と縁のある人物たちが集められていました。そして翌朝7時、遺産相続の内容が発表されることになっていましたが、それまでの間に重大な事件が起こることだけは予知夢によって判明しています。
プレイヤーたちは予知夢から得た情報をもとに、夕食へ毒が仕込まれる事件やボウガンによる襲撃など、次々と発生する殺人未遂を未然に防いでいきます。しかし事件を防いでも疑心暗鬼は消えず、遺産を巡る思惑が交錯する中で、それぞれの本音や過去が徐々に明らかになっていきます。
そして迎えた遺産相続の発表では、その内容があまりにも衝撃的だったことで会場は大混乱に陥ります。喜ぶ者もいれば絶望する者、怒りをあらわにする者も現れ、人間関係は完全に崩壊。そんな混乱の裏で新たな事件が起こり始め、小御門華とプレイヤーは再び予知夢を頼りに事件の阻止へ奔走することになります。
物語終盤では、大沢宗一郎の愛人の子である小日向月だけでなく、その兄・陽の存在が明らかになります。陽は母親が葉山家との関係によって不遇な人生を送ったことを恨み、復讐のために暗躍していました。事件の真相へ迫る中で、宗一郎が抱えていた後悔や家族への想い、そして遺産相続に込めた真意も次第に明らかになっていきます。
最終的に小御門華とプレイヤーはすべての殺人を未然に防ぎ、事件を解決。宗一郎が月と陽のために遺した小説が二人へ託されることで、宗一郎の真意と家族への想いが伝わり、復讐の連鎖にも終止符が打たれます。
クリアまでの謎解き
次に、謎解きについてネタバレを含めた感想を述べていきます。
本作では謎解きは大きく分けて物語の進行に不可欠な“メイン謎解き”と、探索により得られる隠し要素の“隠し謎解き”に大別されます。基本的にはメイン謎解きは隠し謎解きと比較してやや難易度は高めに設定されており、物語で得られる情報と絡んで大謎的に解く謎が多めです。一方で、隠し謎解きは一枚紙の謎解きでシンプルな構成になっています。
メイン謎解き


メインとなる謎解きには、複数の情報源を組み合わせて答えを導くものも登場します。しかし、本作全体の難易度は低めに設定されており、重要な箇所には分かりやすい印やヒントが用意されています。そのため、「どこかで見たことがある」「何か違和感がある」といった既視感や直感を手掛かりにすることで、比較的スムーズに解き進めることができました。
中でも印象的だったのが、上記右図の終盤に登場するパズル謎です。形式としては比較的オーソドックスなパズルですが、この謎はマルチエンディングの分岐と深く結び付いています。ルートごとに犯人を示す内容が変化したり、新たな情報を発見することで謎そのものが変化し、別ルートへ進めるようになったりと、本作のゲームシステムを象徴する謎解きでした。
あらゆるパターンの組み合わせが考えうるので、自身の導きたい解答にする組み合わせを試行錯誤するのには非常に時間を要しました。
隠し謎解き


メインとなる謎解きとは別に、本作には“隠し謎解き”というやり込み要素も用意されています。エルミライブ360の探索システムを活かし、探索フェーズではさまざまな場所を調べることで隠された謎解きを発見できます。シナリオの進行には直接関係しませんが、全12種類の謎が用意されており、部屋の隅々まで探索する楽しさをより一層引き立てていました。
隠し謎解きはすべて一枚謎形式となっており、それぞれ単体で気軽に楽しめる内容です。物語の合間に見つけて解く、ちょっとした寄り道としてちょうど良いボリュームでした。
本作にはセーブ機能が搭載されており、チェックポイントからやり直すことも可能です。しかし、隠し謎解きの中には特定の探索フェーズでしか発見できないものもあり、そのタイミングを逃してしまうと後から回収できない場合があります。そのため、各部屋を訪れた際は、360°視点を活かして隅々まで探索することをおすすめします。
とはいえ、隠し謎解きは場所に関するヒントが一切なく、注意深く探索していてもすべてを見つけるのは至難の業です。私自身も発見できたのは12種類中10種類までで、残り2つは最後まで見つけることができませんでした。
エンディングでは、発見した隠し謎解きの数と総数(12種類)が表示されます。私はコンプリートできなかったため詳細は分かりませんが、すべて発見したプレイヤーには何かしらの特別な演出やご褒美が用意されているのでは、と期待したくなる仕様でした。
予知夢探偵のエンディング攻略
本作ではマルチエンディングが用意されています。
今回のプレイで確認できたエンディングは3つになります。
焼死END

まず1つ目は「焼死END」です。
本ルートは、事件の真相から最も遠い結末を迎えるバッドエンドです。犯人にたどり着くことすらできず、推理を誤ったまま物語が進行した結果、このエンディングへと分岐します。
本ルートへ進む主な条件は以下の2つです。
①終盤付近で登場する「花とハート」に関する情報を見落とし、予知夢を解決せずに物語を進めること。
②月の秘密に気付かないまま、パズル謎で誤った推理を行うこと。
これらの条件によって犯人の正体を見抜くことができず、復讐計画を阻止できないまま最終局面を迎えます。その結果、犯人によってまやかし荘へ火が放たれ、小御門華やプレイヤーを含め、大沢家の人々は館ごと焼き尽くされるという衝撃的な結末を迎えます。
数あるエンディングの中でも救いがほとんどなく、「真相にたどり着けなければ、このような未来が待っている」という最悪の結末を描いたバッドエンドでした。
月ちゃん死亡END

次に2つ目のENDである「月ちゃん死亡END」です。
本ルートでは、犯人の正体にはたどり着けたものの、予知夢を十分に活かせず事件の真相へ迫るのが遅れた結果、このエンディングへと分岐します。
本ルートへ進む主な条件は以下の2つです。
①終盤付近で登場する「花とハート」に関する情報を見落とし、予知夢を解決せずに物語を進めること。
②月の秘密に気づき、パズル謎で“秘密”に関する解答を行うこと。
これらの条件では犯人の正体こそ突き止めることができますが、事件の全容へたどり着くのが遅れたことで、その裏では別の悲劇が起きてしまいます。
犯人に疑念を抱いていた久雄が焦りのあまり暴走し、実力行使に出た結果、その混乱に巻き込まれた月が命を落としてしまいます。犯人の復讐そのものは阻止できたものの、守るべき存在だった月を救うことはできず、非常に衝撃的な結末となっていました。
事件自体は解決へ向かうため、探偵としての役目は果たしたとも言えます。しかし、終始「守ってあげたい」と感じさせる存在だった月が犠牲になってしまうこともあり、クリア後には大きな喪失感が残る、後味の悪いエンディングでした。
HAPPY END

最後に「HAPPY END」です。
本ルートでは事件の真相へ誰よりも早くたどり着き、悲劇を未然に防ぐことで、誰一人命を落とさずに事件を解決へ導くことができます。月の秘密をはじめ、大沢家を巡る数々の伏線も回収される、本作の真エンディングです。
本ルートへ進む条件は以下の2つです。
①終盤付近で登場する「花とハート」に関する情報を解き、予知夢を解決する。
②月ちゃんに“秘密”に関する釘を刺す(月ちゃんが閉じ込められる時の選択肢)
③予知夢を解決した結果、変化したパズル謎の大謎を解く
TRUE ENDへ進む最大のポイントとなるのが、「花とハート」の予知夢です。初見では「どういう意味なのだろう?」と疑問を抱えたまま物語を進め、そのままバッドエンドへ進んでしまった方も多いのではないでしょうか。
この予知夢を解くには、探索フェーズで少し特殊な行動を取る必要があります。終盤の探索では、華から「探索を終えますか?」と確認されますが、ここで探索を続けることを選択するのが重要です。これまでの探索では目的を達成すると半ば強制的に場面が切り替わっていたため、この確認自体が「まだ何かある」というサインになっていました。
探索を続けると、華の部屋にある壁のハートのイラストとカレンダーの「6」を調べることで新たな情報が出現します。そして、その2つの中間、つまりプレイヤーの足元に新たな手掛かりが現れ、予知夢の意味を理解できるようになります。この「視点を動かして空間そのものを探索する」という仕掛けは、360°探索システムを最も上手く活用した場面だと感じました。なお、ハートとカレンダーを調べなければ新たな情報は出現しないため、予知夢のヒント通りに事を運ぶことが重要です。
その後、月へ疑いが向けられ部屋へ閉じ込められる場面では、「部屋にいれば安全」と伝え、双子の兄・陽の存在を示唆する選択肢を選ぶことで、月から宗一郎が遺した「遊戯室の本」に関する重要な情報を聞き出せます。
そして最後のパズル謎では、予知夢を解決したことで新たに得られた情報をもとに、これまでとは異なる視点で謎を考える必要があります。「⇒」の意味に気付くことができれば、大謎の答えへたどり着き、TRUE ENDへ進むことができます。
私は一度バッドエンドを見てからようやく予知夢の意味に気付きましたが、中には初見でTRUE ENDへたどり着いた方もいるかもしれません(あるいはバッドエンド到達が条件なのかもしれませんが、その点は未確認です)。本作はマルチエンディングだからこそ、それぞれの結末を体験した上でTRUE ENDを見ることで物語の完成度がより際立つ作品だと感じました。まだTRUE ENDしか見ていない方も、ぜひ一度バッドエンドも回収してみることをおすすめします(笑)。
全体の所感
まず良かった点として挙げたいのは、ミステリーとしての物語が非常に面白く、2,000円という価格ながらマルチエンディング方式を採用していることで、十分なボリュームが確保されていた点です。ストーリーの完成度が高く、エンディングごとに新たな真相や伏線が明らかになるため、最後まで物語に関しては飽きることなく楽しめました。
一方で、惜しいと感じたのは探索パートのテンポです。本作は探索要素の比重が高い反面、文章送りや調べた際の説明表示など、操作面で少しもたつきを感じる場面が多くありました。また、シナリオに関係のないオブジェクトにも説明文が表示されるため、探索を繰り返すうちにテンポが悪く感じられることもありました。
さらに、謎解きについても全体的な難易度は低めで、純粋な謎解き作品として見ると少し物足りなさを感じます。物語は非常に魅力的だっただけに、ストーリーとより密接に絡む謎解きや、もう少し歯応えのある問題が多ければ、さらに満足度の高い作品になったのではないかと思いました。
また、「SCRAP×バンダイナムコ」のコラボ作品ということで、360°探索システムなどゲームならではの要素には期待していました。しかし、実際には探索の流れがやや単調で、せっかくのゲームシステムを十分に活かし切れていないようにも感じました。もちろん、隠し謎解きのような探索を楽しませる工夫も用意されており、完全にマンネリというわけではありません。それでも、ゲーム会社とのコラボ作品だからこそ、探索システムやゲーム性にはもう一歩踏み込んだ仕掛けが欲しかった、というのが率直な感想です。
総じて、本作は謎解きをメインに楽しむ作品というより、ミステリー小説を読むような感覚で物語と探索を楽しむ作品でした。そのため、難しい謎解きを求める中・上級者よりも、ストーリーを重視したい方や、探索しながらじっくり世界観に浸りたい方におすすめできる作品です。