謎解き書籍

【評価/感想】ルネと秘宝をめぐる旅(SCRAP出版)

リアル脱出ゲームを展開するSCRAP出版の『ルネと秘宝をめぐる旅』のプレイが終了しました!

SCRAPはリアル脱出ゲームだけでなく、謎解きキットや謎解き書籍など、さまざまな形態の謎解き作品を手がけています。本作は、そんなSCRAPの謎解き書籍シリーズ「リアル脱出ゲームブック」の第2弾作品です。

本作は、主人公のルネが父親を捜して旅をする中で、さまざまな事件に巻き込まれ、不思議な出会いを重ねながら謎解きを駆使して解決へと導いていく物語。全5章にわたって物語が展開され、その中に謎解きが組み込まれているため、ストーリーを読み進めながら謎を解いていく体験が楽しめます。

謎解き自体の難易度は、前作の第1弾『ルネと不思議な箱』よりもやや易しくなった印象で、全体としては「やや簡単」レベル。各章の謎解きは初心者でも取り組みやすい難易度に調整されており、物語に惹き込まれながらテンポよく解き進められる構成になっています。

ただし、最後に待ち受ける最終謎は別格。ここで難易度が一気に上がるだけでなく、過去にあまり見たことのない驚きのギミックが待ち受けており、思わず「そう来るのか!」となるような感嘆の謎解きでしたね。前半が「書籍」という媒体だからこそ成立する小謎も交えながら比較的サクサク進むのに対し、最後にしっかりとした大謎が用意されているのも良かったです。

全体としては、謎解きと物語の比重が半々程度、個人的にはやや物語の方が大きいかなという印象。とはいえ、単純に小説を読み進めるだけではなく、物語の節目で謎解きを挟みながら進行するため、「物語を楽しみたいけど、文字を読むだけなのはちょっと苦手……」という方でも意外とスムーズに楽しめる作品だと思います。

前作から続けてプレイするのはもちろん、ストーリーを楽しみながら謎解きも遊びたい方にはおすすめしたいリアル脱出ゲームブックでした!

豪華客船から生き延びたルネは、老いた漁師に助けられ、彼の家に居候することになる。しかし一家は多額の借金を抱えて立ち退きを迫られており、家族はバラバラな状態だった。
そんなある日、家族のもとに一通の手紙が届く。そこに書かれていたのは、謎の男がある街のどこかに金銀財宝を埋めたというものだった。家族は不思議に思いながらも、借金を返すために出発する。10年前、家族がまだひとつだった頃に旅した街へ。
果たしてルネたちは、宝を見つけることができるのか?
そしてそこに隠された驚くべき真実とは――。

ルネと秘宝をめぐる旅 リアル脱出ゲームブックvol.2 SCRAP出版

さて、”実際のプレイデータ“評価”、そして”プレイの感想”を共有したいと思います!

ぼどわん

ぼどわん(当サイトの運営者)

  • 一般企業勤めの20代後半
  • 協力系ボードゲーム、謎解き大好き!
  • 負けず嫌いなので対戦系はほどほどに…(笑)
  • 100種類以上のアナログゲームを保有、順次紹介!

実際のプレイデータと評価

本作品はSCRAP出版の『ルネと秘宝をめぐる旅』という謎解き書籍になります。

本作は殆どが書籍と付録キットで謎解きを進めますが、ヒントの閲覧および最終謎の解答についてはウェブ上で行う方式となっています。
書籍からのキットの切り離し、書き込み、折り曲げを必要とするため非破壊プレイは困難です。

そんな『ルネと秘宝をめぐる旅』をクリアしたので、共有します!

メーカー SCRAP出版
作品名 ルネと秘宝をめぐる旅
ジャンル オフライン謎解き、書籍
発売日 2018年11月
メーカー価格 2,000円(2026/8現在)
推奨人数 指定なし
目安時間 約7時間(非公式)
商品リンク Amazonリンク

プレイデータ(人数、時間)

今回の謎解きは謎解き経験者2人でプレイしました!
(私:謎解き中級者レベル、相方:謎解き中級者レベル)

本作の公式目安時間は記載なしのため不明ですが、計447分でクリアしましたよ!各章1時間前後で突破できるように設計されてましたね!

プレイ詳細

  • プレイ人数:2人
  • プレイ時間:446分(7時間26分)
    序章:31分
    第一章:62分
    第二章:77分
    第三章:81分
    第四章:63分
    第五章:117分
    最終謎:15分
  • 場所   :自宅(オフライン)

本作品の個人的評価

本作品の評価は以下の通りになります!

謎解きの評価

難易度:2やや簡単:最終謎除く
時間制限:1時間制限なし
面白さ:3選択式の物語
ボリューム:5謎解き約45問
価格:4比較的安め
おすすめ度:3
物語×謎解きが好きなら!

本作の謎解き難易度は「やや簡単」です。各章で登場する謎は基本的に独立して解ける小謎が中心ですが、中盤以降では道具や過去情報を用いた複合謎が度々登場します。それでも謎解き難易度がそれまで高くないため、テンポよく解き進めることができます。その一方で、最終謎は勿論複合的な謎解きが要求される大謎もさることながら、驚きのギミックが搭載されており、その難易度は一気に跳ね上がります。

問題数は約45問と謎解き量も多いですが、物語も付随するため、1冊で非常に大ボリュームな謎解き作品となっています。

【おすすめ度:3】とした理由は大きく2点あります。まず良い点は、1冊を通じたコンテンツ量の多さと、ラストに待ち受ける謎解きギミックの完成度です。初心者でも進めやすい謎解きが中心でありながら、最後にはしっかりと歯ごたえのある大謎が用意されているため、物足りなさを感じにくい構成でした。
一方で惜しい点は、ゲームブックならではの「選択肢」の部分。選択によって物語が分岐する面白さはあるものの、効率よく進めようとすると結局すべての選択肢を確認することが前提になりやすく、やや煩雑に感じる場面もありましたね。

本作品は…
・初心者向け謎解き
・ゲームブック系謎解き
・物語×謎解き

プレイの感想

さて、プレイ感想に移ります!
基本的に謎解きはネタバレNGなので、大雑把な感覚を共有できればと思います!

前作同様の形式のリアル脱出ゲームブック作品

本作はSCRAP出版のゲームブック謎解きシリーズの第二弾作品です。

ゲームブックとは、本文が数百に及ぶパラグラフで構成されており、プレイヤーの選択によって物語が分岐していく仕組みを持つ本のことです。各パラグラフには選択肢が用意されており、物語の状況に応じてプレイヤーが選んだ選択肢に対応するパラグラフへと移動することで、物語が進行していきます。

本作では、このスタンダードなゲームブックの仕組みに加えて謎解き要素が組み込まれています。謎を解くことで得られた答えが、次に進むべきパラグラフ番号を示す形になっており、通常の選択肢による分岐に加えて、謎解きによる進行が組み合わされています

選択肢による分岐は基本的に物語の辻褄が合うように設計されていますが、謎解きで不正解を導いた場合は想定されていないパラグラフへ進むことになり、物語の流れに違和感が生じることで誤りに気づく仕組みになっています。

ルネの父親探しの旅は続く、物語は前作よりライトに

本作のあらすじについては冒頭でも触れましたが、前作からの直接的な関連性はそこまで大きくなく、ルネの父親探しの旅がまだまだ続いているという背景が共通している程度です。ただ、前作から続けてプレイすると、ルネ自身の成長が感じられるのは面白いところ。前作ではまだ幼さの残る14歳の少女だったルネが、本作では15歳となり、立派に自分で判断できる少女へと成長しています。

特に本作では、登場人物の一家における次女・ルーシーの「第二の姉」のような立ち位置で、家族が判断に迷ったときにビシッと決断を下す場面もあり、なんとも頼もしくなったな~と感じましたね。前作から本作まで、作中では1年程度しか経過していないようですが、1年間の父親探しの旅がルネを大きく成長させたのでしょうか。

物語の大筋は前作と同様で、父親探しの旅の途中で訪れた街で一家と不思議な出会いを果たし、そこで巻き起こる事件を謎解きを通じて解決へ導いていくストーリーです。ただ、前作と比べると物語全体がややライトになった印象があります。

前作はそれはそれは恐ろしい展開が続き、誤った選択肢を選んだ瞬間に人がバタバタと〇されてゲームオーバーになるようなBAD END展開もかなり多かったんですよね。私は基本的に全選択肢を確認しながら進めていたので、複数回にわたってBAD ENDへ突入し、特に後半はなかなかブラックな展開も多かったです(笑)。

一方で本作では、そうした展開は恐らく一か所程度。もちろん全く無いわけではなく、人と人の思惑が交差したり、すれ違いから少し悲しい展開になったりする場面もありますが、前作ほど重苦しい展開が続くわけではありません。そのため、今回は比較的明るめのライトな物語を楽しみながら、事件の真相へと迫っていくことができましたね。もちろん最後にはそれらを乗り越えた先に待つ結末もあり、そこまで含めて夢中になりながら読み進めることができました。

また、サブタイトルにある「秘宝をめぐる旅」についても、前作の『ルネと不思議な箱』のように、秘宝そのものが物語全体を大きく左右するというより、今回の旅の中心となる金銀財宝を目的とした家族旅行という背景を示しているような印象です。

本作も読み物として純粋に面白く、そこへ謎解きが組み込まれていることで、ただ物語を読むだけではない楽しさがあります。前作から続けてプレイしてもマンネリ化することなく、ルネの成長を感じながら新たな旅と事件を楽しめる作品でしたね。

パラグラフ372は印象的、最終問題(パラグラフ83)は驚きのギミック

本作の謎解き要素について触れておきます。

本作の謎解き難易度は「やや簡単」で、立ち位置としては初心者向けに該当するかなという感覚でした。
ジャンルは「ゲームブック系」、広義では「物語系」。書籍という媒体なのでストーリーの比重は大きいですが、謎解きも約45問ほど収録されており、謎解き単体で見てもかなりハイボリュームな作品です。

全5章にわたって物語が展開されますが、基本的には各章に一枚紙的な小謎が複数用意されており、1章あたり9問前後の謎解きを解き進める構成。中には大謎的な立ち位置の謎も存在しますが、いわゆる「それまでの小謎の答えを全て使って大謎を解く」という形式ではなく、ゲームブックという媒体を活かした周遊的な謎解きになっている印象でしたね。

小謎自体の難易度は章を進めてもそこまで大きく変化せず、基本的には比較的簡単な謎解きが最後まで続いていきます。そのため、謎解きだけを目的にすると少し物足りなく感じる中級者以上の方もいるかもしれません。例外は最終謎で、コチラは比較的難易度が高め。

本作はあくまで物語と謎解きを並行して楽しむ作品。「次は何が起こるんだろう?」とストーリーを読み進め、その合間に謎を解いていく構成なので、難易度が低いことがむしろ物語への没入を邪魔しない良さにも繋がっていましたね。

個人的に印象的だったポイントは「第四章:パラグラフ372」「第五章:パラグラフ83(最終問題)」でしたね。

第四章:パラグラフ372

このパラグラフでは、事件現場に潜入するために刑事になりきって変装するというミッションが課せられています。これまでに得た情報を上手く活用しながら、無事に変装を成し遂げることが求められる謎解きでした。

ここでは、もちろん書籍という媒体を活かした謎解きになっている点も面白いのですが、変装に必要となる道具をどう用意するのかという部分まで、過去に得た情報や新たに提示されたシステムを複合的に活用して考える必要があるのが非常に面白かったですね。単純に目の前の謎を解くだけではなく、「これまでの情報をどう使うのか」まで考えさせられることで、ゲームブックならではの体験になっていました。

第五章:パラグラフ83(最終問題)

パラグラフ83は最終問題。物語的には探し求めた宝物に辿り着く謎解きを行う部分になります。

ここでは本当に驚きのギミックと対面することができます。恐らく未だかつて過去の謎解きを全て思い返してみても、経験のないユニークな謎解き気味苦を体験することになるでしょう。この謎解きはやや難易度が高く、曖昧な指示文の解読と、ある種の思い切りが必要になる謎解きです。苦戦してもヒントを見ずに、試行錯誤して「まさかね」と思うこともとりあえず行動してみる必要がありますね!

最終問題はコチラから!

プレイ感をレビュー!

続いて、実際のプレイ感についてです。

前作の『ルネと不思議な箱』をプレイして、面白い!と感じたので、第二弾の本作もプレイしてみました。

基本的なゲームブックのシステムは変化はありませんが、変更点としてはスキルシステムの導入があります。物語の中で主人公のルネは様々な技能を身に着けることができ、それを活用することで、アイテムを得たり、行き詰った展開を打破したりすることができます。スキルシステムは習得したスキルをスキルボードを活用して専用ページ上で読み解くことでパラグラフ番号が現れる仕組みでした。

物語の内容としては、上述の通り、ややライトな物語展開となっており、前作の終盤のように平気で人がポンポンと〇ぬ展開は減っており、やや鬱シーンの少なめな物語になっていました。

基本的なプレイ感は追加システムがあるものの変化はなく、選択肢を見ないと手がかりが集まらない箇所もあるので、結局全選択肢を通ることが前提となり、形骸化している印象は変わりませんでした。完全に物語が分岐していくのなら、より面白さを感じるところだったかもしれません。

一方で、ラスト謎解きのギミックは群を抜いて驚きの内容になっており、「まさか…」とは思いながら試して、見た瞬間に「えっ!!!」と一瞬ビックリして固まってしまうほどでしたね。

謎解きの進行としては、各章の小謎は基本的に詰まることなくテンポよく進めることができ、難易度的にもやや簡単レベルが終盤まで続く印象でした。ただし読み物としての側面もあるので基本的には各章で約1時間ほどの時間を要することになりました。

中盤以降は情報も増えてくるので、過去の情報を使った謎解きもたまに存在しますが、基本的には一枚紙的な独立した謎解きとなっており、単純に見て解くもの、中でもパズル謎、閃き重視のスタンダード謎など種々存在します。それ以外にもクラフト謎や論理的な謎解き、書籍を活用する謎解きなど多岐に渡りましたね。それでもやはり難易度はさほど変わらない印象です。

ただし、最後に待ち受ける大謎はクライマックスに相応しいギミックと難易度を携えており、ここは急に難易度が上がるので初心者さんは苦戦を強いられることになるかと思います。また過去情報も含めて必要になる側面もあるので、基本的にゲームブックは期間を開けずに解き進めることをお勧めします。各章約1時間程度で全5章(序章を入れれば6章)なので、頑張れば1日でもプレイ完了することは出来そうです。

最終謎は解法の入り口に繋がる指示文が前作同様に曖昧で、糸口を見つける所から行う如何にも謎解きらしい構成になっています。過去の情報や直感を頼りに色々試行錯誤することが強いられました。ただ、第1弾である程度の思い切りが必要であることはすでに理解しているので、とりあえずやってみるの精神でプレイしたら案外サクッとクリアしてしまったのが実情でした。

第一章から第五章までをすべてクリアし、プレイ時間は合計446分。ルネの今後の成長に期待して第3弾作品もプレイしてみたいなと思います!

まとめ

本作品のポイント

  • 初心者向け謎解き
  • シリーズ第二弾、ゲームブック系謎解き
  • 物語×謎解き

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