ホビージャパンから2017年6月に発売された『UNLOCK!アンロック』のプレイが終了しました!
『UNLOCK!』シリーズは、カードと専用アプリを使って制限時間付きの謎解きに挑戦する、謎解き型の協力ボードゲームです。
1プレイ約60分の中量級ボードゲームであり、1作品に複数のシナリオが収録されたキャンペーン型の作品。ルールはシンプルで準備も非常に手軽ながら、カード探索・暗号解読・アイテムの組み合わせなど、多彩なギミックによって高い没入感を実現しています。プレイヤー同士で密に相談しながら推理を進める協力性と、制限時間による緊張感が魅力のシリーズです。
そして今回、「UNLOCK!」シリーズ初プレイということで、第1弾作品となる『UNLOCK!(海外表記:エスケープ・アドベンチャー)』を遊びました。
シリーズ共通の特徴ではありますが、本作で特に印象的だったのは、“明確な確信が持てないまま暗号の解答を入力する”瞬間の緊張感。誤答するとタイムペナルティが発生するため、「本当にこれで合っているのか……?」と相談しながら解答を入力するドキドキ感が非常に強く、実際の脱出ゲームに近い感覚を味わえました。また、3つ目のシナリオでは、プレイヤーが一時的に別行動を取り、それぞれ異なる情報をもとに謎解きを進行。得られた情報を互いに言語化して共有しながら攻略していく構成となっており、協力型ボードゲームならではの面白さが際立っていましたね!
この記事では、”実際のプレイデータ“、評価”、そして”プレイの感想”を共有したいと思います!

ぼどわん(当サイトの運営者)
- 一般企業勤めの20代後半
- 協力系ボードゲーム、謎解き大好き!
- 負けず嫌いなので対戦系はほどほどに…(笑)
- 100種類以上のアナログゲームを保有、順次紹介!
「UNLOCK!」シリーズの紹介記事、遊び方に関してはコチラから!
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【ボドゲ紹介】「UNLOCK!」シリーズ徹底解説
今回紹介するゲームは【UNLOCK!】シリーズです! UNLOCK!シリーズは、カードを使って物語を探索しながら謎を解き明かしていく、“謎解き型の協力ボードゲーム”です。 各シナリオでは、1組60枚の ...
Contents
実際のプレイデータと評価
まずは、実際のプレイデータと評価を記載していきますね!
『UNLOCK!』は各シナリオ約60分でプレイ可能な「中量級ボードゲーム」に分類されます。
プレイ中は複数枚のカードを卓上に展開しますが、比較的省スペースで遊ぶことが可能。基本構造も非常にシンプルで、ルール説明も短時間で済むため、すぐにゲームへ入り込めます。また、専用アプリを用いて時間管理や暗号入力などを行う仕様となっており、事前にアプリをダウンロードしておけば、プレイ自体はオフライン環境でも楽しめます。
世界最大級のボードゲームレビューサイト「BoardGameGeek(BGG)」では、本作はBGGランキングで698位/約3万作品であり、謎解き型という独特なジャンルを代表する人気シリーズのひとつ。ボードゲームファンのみならず、リアル脱出ゲームや推理ゲームが好きなプレイヤーからも支持を集めている作品です。

| 作品名 | UNLOCK!アンロック(エスケープアドベンチャー) |
| プレイ人数 | 2~6人 |
| プレイ時間 | 約60分/1プレイ |
| ジャンル | 謎解き型:協力ゲーム、カード |
| プレイ方式 | スタンドアロン型 |
| メーカー価格 | 4,950円(2026/5現在) |
| 関連作品 | 9作品 |
| BGG ranking | Rate 6.845:rank:698位/30657 (2026.5) |
| 商品リンク | Amazonリンク |
全3シナリオのプレイ完了!

「UNLOCK!」には3つのシナリオが収録されており、今回そのすべてをプレイしました。
本シリーズはシナリオごとに完結するキャンペーン型の作品であり、一度謎の構造や解答を知ってしまうと再プレイ時の新鮮さは大きく薄れてしまいます。そのため、基本的には各シナリオで“1度きりの体験”となるタイプのボードゲームです。もちろん、内容を忘れた頃であれば再び楽しめる可能性はありますが、今回は各1回のみプレイしています。
プレイデータ
- プレイ人数 : 2人
- プレイ時間 : 2時間28分(1プレイ50分程度)
- プレイ回数 : 3回
- プレイ期間 : 約1週間(5月17日~5月24日)
案外レアな時間制限付き謎解きが魅力的!
実際にプレイしてみて、『UNLOCK!(第1弾)』の評価はコチラの通りになります!
プレイ評価
| 盛り上がり | :4 | 時間制限が肝 |
| 難易度 | :3 | |
| 知略 | :5 | |
| 運要素 | :1 | |
| コスパ(ボリューム/時間) | :1 | |
| おすすめ度 | :4 |
「UNLOCK!」は、60枚のカードと専用アプリのみで完結する、制限時間付きの謎解き型協力ボードゲームです。
ゲーム中は制限時間内でのクリアを目指して謎解きを進めていきますが、専用アプリによってBGM付きで時間が刻々と進行。さらに、誤った解答を入力するとビープ音と共にタイムペナルティが発生し、残り時間が減少するため、解答前には「本当にこの答えで合っているのか?」という疑念と焦燥感を常に味わいながらプレイすることになります。時間に追われながら一喜一憂する展開は非常に盛り上がりやすいですね!
難易度はシナリオによって差がありますが、全体として見ると制限時間内クリアの難易度は“中程度”という印象。運要素はほとんど介在せず、純粋に観察力・発想力・情報整理力といった“謎解き力”が求められる、非常に頭脳派寄りのボードゲームです。
また、コストパフォーマンスについては、一般的なボードゲームのように何度も繰り返し遊ぶタイプではないため、やや割高に感じる部分はあります。ただし、“謎解き作品”として見ると、約1時間規模のシナリオが3本収録されている点を踏まえれば、及第点の内容でした。ここではボードゲームとしての評価を下しています。
【おすすめ度:4】とした理由は、“ボードゲームで遊べる本格謎解き作品”として非常に完成度が高いためです。制限時間やタイムペナルティによる緊張感、シナリオごとに異なるジャンルやギミック、そして制作者ごとの個性がしっかり反映された構成によって、同じ「UNLOCK!」の枠組みでありながら、各シナリオ毎に異なる体験を味わえる点は非常に高評価でした。
プレイの感想(ネタバレなし)
さて、本ゲームのプレイ感想に移ります。
本作品の個人的に感じた良い点と悪い点を挙げていきます。
GOOD!
- 時間制限とタイムペナルティにより高い緊張感
- シナリオごとに制作者が異なり作風が多彩
- 協力プレイならではの情報共有型シナリオも
BAD…
- 一度クリアすると再プレイしづらい
〇:時間制限とタイムペナルティにより高い緊張感

良い点としてまず挙げたいのは、「時間制限とタイムペナルティにより高い緊張感」です。
これまで数多くの謎解き作品をプレイしてきましたが、“制限時間付き”の作品は意外と貴重。本作では各シナリオに60分の制限時間が設けられており、さらに誤った解答を入力するとタイムペナルティが発生するため、単なる謎解きに留まらず、ボードゲームらしいゲーム性がしっかり加えられています。
また、リアル脱出ゲームのように、進行が滞っているプレイヤー向けの段階的なヒント機能も搭載されており、「完全に詰んでしまう」状況を避ける設計になっているのも好印象でした。
謎によっては「これで間違いない!」と確信を持てるものもありますが、中には「たぶんこれだと思うけど……」と半信半疑で入力したくなる場面も存在します。しかし、本作では誤答=タイムペナルティに直結するため、常に疑念と焦燥感を抱えながら解答することに。その結果、入力後の成否に対して大きく一喜一憂できる点が非常に面白く、緊張感あるプレイ体験を生み出していました。
さらに、クリア後にはクリアタイムやヒント使用回数などに応じた評価システムも存在し、結果は☆1~☆5で判定されます。単に“クリアできれば終わり”ではなく、「より高評価を目指す」というやり込み要素が用意されている点も、本シリーズの完成度を高めている要素だと感じました。
〇:シナリオごとに制作者が異なり作風が多彩

次に挙げたい良い点は、「シナリオごとに制作者が異なり作風が多彩」という点です。
「UNLOCK!」シリーズでは、「60枚のカード+専用アプリを使って制限時間内のクリアを目指す」という基本システムのみが共通しており、各シナリオはそれぞれ異なる制作者によって作られています。そのため、シナリオ展開はもちろん、イラストの雰囲気、謎解きの発想、仕掛けやギミックに至るまで、驚くほど異なる体験が楽しめる構成になっています。
同じパッケージ内に収録された3つのシナリオでありながら、それぞれが完全に独立した方向性を持っており、「次はどんな体験が待っているのか」というワクワク感が常にありました。この“1箱で複数の独立した謎解きを楽しめる感覚”は、他のボードゲームにはあまり見られない本シリーズ独自の魅力だと思います。
特に謎解き作品は、プレイヤー側が制作者の癖や発想に慣れてくると、「次はこういう解法かな?」と先読みできてしまう部分もあります。しかし、本シリーズはシナリオごとに作風が大きく異なるため、その“慣れ”が起こりにくく、毎回新鮮な気持ちで謎解きへ向き合える点が非常に良かったですね。
〇:協力プレイならではの情報共有型シナリオも
ここまで挙げてきた内容はシリーズ全体に共通する魅力ですが、3つ目は本作ならではの特徴的な良い点、「協力プレイならではの情報共有型シナリオ」が収録されている点です。
今回収録されている3つのシナリオのうち、『グーズ博士の島』では、プレイヤーたちがシナリオで二手に分かれる展開が用意されています。各自が異なる場所で別々に謎解きを進めることになり、“声だけは届く”という設定のもと、得られた情報を口頭で共有しながら攻略していく構成になっていました。
いわゆるペア謎や体験型謎解きイベントでは稀に見るギミックですが、まさか「UNLOCK!」のような卓上ボードゲームで、この形式をここまで自然に落とし込んでいるとは思わず、非常に印象的でした。
しかも本シナリオは、単純に謎解き自体の難易度も高め。お互いが得た情報を正確に共有し、整理しながら進めなければ、誤答によるタイムペナルティを受けるリスクが一気に高まります。そのため、“協力して解く”という本シリーズの面白さと、この情報分断ギミックが非常に噛み合っており、強く記憶に残るシナリオになっていました。
×:一度クリアすると再プレイしづらい
ここまで挙げてきた通り、「UNLOCK!」は謎解き型ボードゲームとして非常に完成度の高い作品ですが、唯一大きく感じた欠点は、「一度クリアすると再プレイしづらい」という点です。
これは謎解き作品全般に共通する“宿命”とも言える部分ですが、一般的なボードゲームの多くは、ランダム性やプレイヤー同士の駆け引きによって繰り返し遊べる設計になっています。一方、本作は謎解き型であり、解答は基本的に一つ。ランダム要素もほとんど存在しないため、一度体験してしまうと、2回目はどうしても初見時の驚きや発見が薄れてしまいます。
ギミックを忘れた1年後とかなら楽しめるかも(笑)
正直、謎解き作品を数多く遊んできた立場からすると、「約5000円で約1時間規模のシナリオが3本収録されている」と考えれば、十分満足度の高い内容だと感じました。しかし、“ボードゲーム”という観点で見ると、コストパフォーマンスはどうしても低めに映る部分があります。
ただし、本作はカードへの書き込みや切断、折り曲げといった“コンポーネント破壊”を伴わない仕様となっており、プレイ後もほぼ購入時の状態を維持できます。そのため、中古市場へ流しやすく、謎解き作品としては比較的リセール性が高い点は大きな救いですね。そうした前提込みで考えるのであれば、実際のコスト負担はそこまで重くない作品だと思います。
プレイの感想(ネタバレあり)
ここからは、ボドゲのコンテンツにより触れた内容を共有していきます!
シナリオ1:調合法

まず1つ目のシナリオ「調合法」です。
当局は、ここ最近ホフマン博士から連絡が途絶えていることを問題視していた。
天才科学者として知られる彼は、極秘裏に進められている「MK計画」の重要人物でもある。博士が最後に残した報告には、こう記されていた。
――“自白剤”は、実用化に足る段階へ近づきつつある。当局の目的は明確だ。
失踪したホフマン博士を発見し、彼が残した“調合法”を確保すること。果たして博士はどこへ消えたのか。
※本記事のストーリー紹介は、製品付属テキストに基づき、筆者の表現で再構成しています。
そして、MK計画の裏では何が進められていたのか――。
本シナリオは公式難易度★★☆の“中級”に分類される作品ですが、体感も表記通りで違和感はありませんでした。

「UNLOCK!」では、多数のカードが同時に盤面へ展開されるため、「どこから調べるべきか」「どのアイテムを組み合わせるべきか」といった“次の一手”にかなり悩まされます。しかも、本作では誤答=即タイムペナルティとなるため、「とりあえず試してみる」がやりづらく、その緊張感も相まって常に頭を悩まされるシナリオでした。
“穴の開いた箱の中にある鍵”を回収する謎解き

ここでは、特に印象に残った謎解きを軽く紹介したいと思います。
まず序盤で登場する、“穴の開いた箱の中にある鍵”を回収する謎解き。これは「花瓶」という青アイテムと、「穴の付いた箱」という赤アイテムを組み合わせ、花瓶の水を箱の中へ注ぐことで、コルク付きの鍵を浮かせて回収するという流れになっていました。
実際に冷静になると「なるほど」と納得感のある謎なのですが、盤面上の情報だけでは発想がなかなかそこへ繋がらず、個人的にはかなり詰まったポイントでした。こうした“現実の物理法則を活用する系”の謎解きは、本シリーズらしい面白さだと感じます。
レコードを使った謎解き

次に印象的だったのが、レコードを使った謎解き。個人的には、このシナリオで最も難しかったポイントでした。
指示通りに暗証番号を入力すると、意味不明な録音音声が流れるのですが、明らかに違和感があるため、「これは逆再生だな」という発想自体には比較的すぐ辿り着けました。ただ、その“逆再生をどう実現するか”が分からない。盤面上にはそれらしい機械も存在せず、一瞬「自分のスマホで逆再生するのか……?」という半ば強引な発想にまで至ったほどです。
また、「まだ必要な情報が足りていないのでは?」とも感じ、他の謎を先に進めるべきかどうかも含めてかなり迷いました。最終的には、“暗証番号を逆順で入力すれば逆再生になる”という発想に辿り着き、タイムペナルティ覚悟で試した結果、見事正解。人によっては「それはアリなのか?」と感じるタイプの謎かもしれませんが、個人的には“海外製謎解きらしい大胆な発想”として、むしろ印象に残るポイントでしたね。

本シナリオのクリアタイムは30分21秒(ペナルティ込)、ヒント無し、被ペナルティは1回(計2分)でした!
シナリオ2:ネズミとソーセージ

次に2つ目のシナリオ「ネズミとソーセージ」です。
忌まわしき悪の教授――その名はノーサイド。
長年にわたり君たちと敵対してきた宿敵が、再び邪悪な計画を動かし始めた。計画を阻止するため、君たちは勇敢にもノーサイドの本拠地へ潜入する。
しかし、古びた小屋の廊下を進んでいたその時、突如として足元の床が崩れ落ちた。落とし穴の先に待っていたのは、暗く湿った地下迷宮。
悲鳴も虚しく、君たちはノーサイドの捕虜となってしまう。このままでは、世界は邪悪な計画によって滅びへ向かうだろう。
※本記事のストーリー紹介は、製品付属テキストに基づき、筆者の表現で再構成しています。
脱出し、ノーサイドを止められるのは、君たちしかいない――。
本シナリオは公式難易度★★☆の“中級”に分類される作品ですが、こちらも体感も表記通りで違和感はありませんでした。
VHSカセットの巻き戻し謎

まず本シナリオで特に印象的だったのが、“VHSカセットの巻き戻し”をテーマにした謎解きです。
今ではVHS自体ほとんど見かけなくなったので、「懐かしいなぁ……」と時代の流れを感じながら向き合うことになったギミックでした。盤面上にはビデオ内蔵型テレビも配置されており、「とりあえずこれと組み合わせるのだろう」と考えて試してみたのですが、結果は誤答。しかも、“巻き戻し機能が故障しており、カセットの取り出しに時間がかかった”という理由でタイムペナルティまで発生します。
とはいえ、この場面は恐らく多くのプレイヤーが一度は踏む前提のギミックなのか、ペナルティも1分と比較的軽め。そこから完全に手が止まり、「他に何があるんだ……?」と数分悩まされました。
そこでふと思い出したのが、前シナリオで登場した“逆再生”の発想。あの時は暗証番号を逆順で入力することで解決したため、「もしかして今回も“巻き戻し”=数字を逆にするのでは?」と考え、VHSカセットの「81」を「18」として処理してみたところ、これが見事に正解でした。
こうした“発想の転換”を求められるギミックは非常に面白いですね。謎解き作品を数多くプレイしていると、どうしても解法パターンを読み始めてしまうものですが、海外製の謎解きは良い意味で形式張っておらず、「そんな発想アリなのか」という方向から不意打ち気味に答えを提示してくる印象があります。定石だけでは突破できない柔軟な発想を求められる点はとても好きです。
ラストスイッチの謎解き

2つ目は、ラストに待ち受ける“スイッチ”の謎解きです。個人的には、ここが本シナリオ最大の難所でした。
スイッチにはロックが掛けられており、解除には暗証番号が必要。しかしカードにはいかにも意味深な描写だけが残されており、その時点で盤面上のカードはほぼ使い切った状態。つまり、「このカード単体から答えを導き出す必要がある」という状況で、数分間かなり悩まされました。
そんな中、「この線、どこかで見たことがあるな……」とふと思い立ったのが突破口でした。振り返ってみれば、謎解き作品では【MOVIE ROCK】作品や【EXIT】シリーズなどでも似たタイプのギミックに触れてきた記憶があります。
シナリオ内には“バーコード”らしきものは登場していなかったため、「まさか……?」と思いつつ、【UNLOCK!】のパッケージに記載されたバーコードを確認してみると、カード上の線と完全に一致。そこからバーコードの数字を暗証番号として入力すると、まさかの正解でした。
ラストで“ゲーム外の要素”まで視野に入れさせる展開には、思わず「おぉ……!」と声が漏れましたね。発想こそ大胆ですが、伏線や違和感の置き方はしっかりしており、終盤にふさわしい印象的なギミックだったと思います。

本シナリオのクリアタイムは43分06秒(ペナルティ込)、ヒント無し、被ペナルティは4回(計10分)でした!
シナリオ3:グーズ博士の島

最後に3つ目のシナリオ「グーズ博士の島」です。
その旅は、順調に始まったはずだった。
数週間迷った末、君たちはついに、風変わりな億万長者にして古代遺物の蒐集家、アーチボルド・グーズからの招待を受ける。
古びた双発飛行機に乗り込み、バハマ諸島沖にある彼の所有地へ向かっていた。しかし、その途中で飛行機は嵐に巻き込まれる。
激しく揺れる機体。迫りくるジャングル――墜落を目前にした君たちは、パラシュートを背負い、命からがら機外へ脱出した。次に目を覚ましたのは、風の吹きつける浜辺だった。
幸い命に別状はなかったものの、仲間たちは二手に分断されてしまっている。ここは、地図にも載らない呪われた島。
※本記事のストーリー紹介は、製品付属テキストに基づき、筆者の表現で再構成しています。
果たして君たちは再び合流し、協力してこの島から脱出できるのだろうか――。
本シナリオは公式難易度★★★の“上級”に分類される作品ですが、圧倒的に難しく表記通り他シナリオより高難易度でした。
2チームに分かれ解く謎解き
本シナリオでは、個々の謎解きそのもの以上に、“2チームに分かれて進行するシステム”が非常に印象的でした。
これまでのシナリオでは、1つの山札を全員で共有しながら、対応するカードを順番に取得していく形式でした。しかし本シナリオでは、その基本構造を維持したまま、山札を「緑チーム」「黄チーム」の2系統へ分割。プレイヤーはそれぞれ別チームとして行動し、“声による情報共有のみ可能”という状態で謎解きを進めていきます。
その結果、どこかで進行が止まった際に、「Aチーム側の謎がまだ解けていないから情報不足なのか」「Bチーム側に必要な情報が存在するのか」「それとも既に情報は揃っていて、単純に共有や整理が足りていないだけなのか」と、詰まりの原因そのものが非常に曖昧になります。
さらに、本作特有の“誤答=タイムペナルティ”システムが、この状況と非常に噛み合っていました。進行が止まる原因が明確ではないため、「とりあえず試してみる」という行動が増えやすく、結果として誤答も増加。タイムペナルティによって残り時間が削られ、さらに焦りが生まれるという悪循環に陥ります。
もともと謎解き自体の難易度も高めのシナリオでしたが、この“情報分断システム”が加わることで、体感難易度はさらに大きく引き上げられていました。単なる高難度ではなく、「協力型ボードゲームだからこそ成立する難しさ」を強く感じられる、非常に印象的なシナリオでした。

本シナリオのクリアタイムは98分53秒(ペナルティ込)、ヒント9回、被ペナルティは5回(計12分)でした!唯一制限時間内の脱出を失敗しました…!
全体的な所感
【UNLOCK!】は、制限時間やタイムペナルティによる緊張感、シナリオごとの個性、そして完成度の高いギミックが魅力の、非常に完成度の高い謎解き型ボードゲームでした。
謎解きキットだけでなく、ボードゲームという形でも多くの謎解き作品が登場していますが、その中でも本シリーズは“自宅で本格的な脱出ゲーム体験ができる作品”として、特に満足度の高いシリーズだと感じます。リアル脱出ゲームや体験型謎解きイベントが好きな方には、ぜひ一度遊んでみてほしい作品ですね。
また、普段は正統派ボードゲームを中心に遊んでいる方にとっても、本作のように運要素をほとんど排除し、純粋な発想力・観察力・情報整理力だけで挑む作品は、かなり新鮮な体験になるはず。いつもの“駆け引き”とは異なる、“純粋な頭脳勝負”の面白さを味わえる作品でした。